書籍詳細

マンガで楽しむ古典

マンガで楽しむ古典 枕草子

赤間 恵都子 監修

サイズ・頁数 A5判・288頁
ISBNコード 978-4-8163-5865-4
価格(税込) 1,430円
発行日 2015.08.10

内容紹介

平安時代の貴族の暮らしを生き生きと描いたエッセイ、枕草子。本書では、その中でも著名な58の章段を、マンガで紹介しています。登場人物の関係や歴史的背景をからめた解説や、平安時代の衣食住がわかるコラムも満載しているので、はじめて読む方から、より詳しく知りたい方まで楽しめます。

目次

巻頭カラー

清涼殿の丑寅の隅の

 平安の都に咲き誇る花々



はじめに



本書の見方



第一章 華やかな宮中で



宮にはじめてまゐりたるころ

 はじめての宮中出仕

生ひ先なく

 平安のキャリアウーマン

春は、曙

 四季折々の美しさ

関白殿、二月二十一日に

 栄華を誇るイベント

木の花は

 木に咲く花のすばらしさ

中納言まゐりたまひて

 誰も知らない扇の骨は?

心にくきもの・あてなるもの・なまめかしきもの

 心惹かれる素敵なもの

淑景舎、春宮にまゐりたまふほどのことなど

 中関白家の麗しの姉妹

うれしきもの

 うれしいこといっぱい!

うつくしきもの・人ばへするもの

 小さくてかわいいもの

御方々、君たち

 愛されるなら一番に

雪のいと高う降りたるを

 香炉峰の雪



第二章 政変と変わりゆく日々



頭中将の、すずろなるそら言を

 「草の庵」と呼ばれたわけ

虫は

 文学に見える虫・身近に見る虫

故殿の御服のころ

 女房の大内裏探検!

にくきもの

 不快なもの、あれこれ

無名といふ琵琶・上の御局の御簾の前にて

 「無名」という名の楽器

ねたきもの

 しゃくにさわること

返る年の二月廿よ日

 頭中将斉信さまの訪問

はづかしきもの

 男心には、かなわない!

殿などのおはしまさで後

 花びらにこめられた思い

いみじう暑き昼中に

 とても暑い夏の日に

病は

 病人を見て思うこと

御前にて、人々とも

 定子さまからの贈り物

池は

 池について•

などて、官得はじめたる

 世の中、おかしなことだらけ

里にまかでたるに

 元夫・則光がやってきた

里は

 里の名前

暁に帰らむ人は

 朝帰りをする男たち

常に文おこする人の・今朝はさしも

 恋文でつながる心

あさましきもの

 あきれてものも言えないこと



第三章 あくまでも誇り高く



職の御曹司におはしますころ・さて、その左衛門の陣などに

 職御曹司でちょっと夜遊び

月のいと明きに

 月の明るい晩の煌めく情景

うらやましげなるもの

 あれもこれもうらやましい

頭の弁の、職にまゐりたまひて

 恋愛すらも知恵くらべ!

五月ばかりなどに、山里にありく

 ヨモギ香る五月雨の晴れ間

九月二十日あまりのほど、初瀬に

 人が歌を詠む瞬間

職の御曹司の西面の

 頭の弁との不思議な関係

五月の御精進のほど

 卯の花車と歌を詠まない理由

すさまじきもの・うちとくまじきもの

 日常にある期待はずれなもの

職の御曹司におはしますころ、西の廂に

 雪山の賭け、その裏には…?

絵に描き劣りするもの・描きまさりするもの

 美男美女は生で見るのが一番

あはれなるもの

 人の心をゆさぶるもの



第四章 栄華の夢と最後の輝き



大進生昌が家に

 笑われ者の生昌と優しい定子

ありがたきもの

 めったにないから理想なのかも

たとしへなきもの・頼もしげなきもの

 多様な人間関係と人の気持ち

世の中に、なほいと心憂きものは・よろづのことよりも

 人から憎まれたくはない

一条の院をば、今内裏とぞ言ふ

 笛を吹く一条天皇

ふと心劣りとかするものは・文言葉なめき人こそ

 言葉遣いが気になる!

上にさぶらふ御猫は

 かわいそうな犬の翁丸

人の上言ふを腹立つ人こそ

 ついつい言いたくなる噂話

人の顔にとりわきてよしと見ゆる所は

 飽きのこない人の顔 •

御乳母の大輔の命婦

 扇越しに伝わる悲しみ

三条の宮におはしますころ

 和歌から見える定子の信頼

過ぎにしかた恋しきもの・ただ過ぎに過ぐるもの

 過去を思い出させるもの

この草子、目に見え

 『枕草子』を書いたわけ